ドンと下から突き上げられるような縦揺れの後、横への揺さぶりがしばらく続いた。14日朝、東北地方を襲った地震。震度6弱を観測した宮城県大崎市の主婦(52)は「ガタガタと大きな音がしてすごい揺れだった」と恐怖の瞬間を振り返った。
主婦の自宅では戸棚の引き出しが飛び出したり、テレビ台が動くなどしたが、揺れの割には被害は少なかったという。「夫の両親に電話がつながらず、夫が確認に向かっている。無事でいてほしい」と話した。
宮城県栗原市役所では男性職員が「強い縦揺れが30秒ぐらい続き、その後横揺れが1分続いた」と慌てた様子。女性職員は、発生から約10分後に「今も余震が続いています」と不安そうに話した。
各地で家屋倒壊や落石、土砂崩れによるけが人が続出、死者も出た。
仙台から東京へ向かう東北新幹線は、上野駅手前の線路上で1時間弱にわたり停止。ほぼ全線で運転をストップするとの車内放送が流れ、はやて、やまびこなどが線路上で立ち往生したという。車内では、携帯電話で連絡を取る乗客が相次いだ。
岩手県一関市の矢櫃ダム近くの国道342号では数カ所でがけ崩れが発生。地元消防の団員は「がけ崩れは幅70メートルという情報もあるが、まだよく分からない」と情報収集に追われた。
(共同)