2008年06月13日(金) 13時30分
急成長中の新サービス『置き菓子』人気の秘密(R25)
いわゆる“男のスイーツ”ブームの掘り起こし役として、最近マスコミで紹介される機会が増えたオフィスの『置き菓子』サービス。年間30億円の売上を誇る「オフィスグリコ(江崎グリコ)」を筆頭に「オアシスボックス(ロッテ)」や「ちょこたべBOX(千趣会)」など、いくつものサービスが登場している。その仕組みは非常にシンプル。野菜の無人販売所よろしく什器に入ったお菓子を自由に取り、料金箱にお金を入れるだけ。ゆえに知らない人なら「それじゃお金を払わない人が続出するのでは?」と思うのではないだろうか…しかし!
「もちろん場所による違いはありますが『オフィスグリコ』では、95%程度の代金回収率となっています。実際こちらからお願いするほど回収率が悪いお客様は、ほとんどいないです」(江崎グリコ広報IR部・吉村氏)
とのこと。これって、かなりすごいことだよなぁ。僕ら、そんなにマジメでしたっけ?
「キチンと代金を払っていただける理由は、『置き菓子』のサービス形態にあると考えています。置き菓子が、特に男性に支持された要因のひとつは“そこにあるから”。男性にもお菓子を食べたい欲求はあったのですが、買いに行くのが面倒という気持ちの方が強かった。そんな気持ちに、置き菓子というサービスがハマったといえます」
つまり男性の場合、お菓子そのものより、お菓子がすぐに買えるというサービス全体の便利さに対し、気持ちよく代金を払うに足る価値を感じている、と考えられるのだ。
「オフィスの置き菓子は、単なるお菓子の販売所としての機能以上に、お菓子を買う人同士の交流や、リラクゼーションが得られる“場”としての魅力がサービスの肝。現在の支払い形態も、お客様に極力ストレスを感じさせず、快適にサービスを楽しんでもらうための工夫なんですよ」
一見、非常にアナログにみえる置き菓子サービス。しかし、その背景には現在のビジネス全般に通じる発想のタネが隠されていると思いませんか?
(R25編集部)
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※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです
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