2008年06月13日(金) 15時55分
年金担保に違法融資 神戸の業者ら逮捕(産経新聞)
■「自動送金」で返済の疑いも 兵庫県警
年金の振込口座の通帳などを預かり、年金を担保に高齢者に融資していたとして、兵庫県警組織犯罪対策課は13日、貸金業法違反(公的給付にかかる通帳保管)の疑いで神戸市須磨区の貸金業経営、金炳俊容疑者(46)ら3人を逮捕した。
年金担保融資をめぐっては、年金受給者らを狙った貸金業者の違法融資の取り締まりを強化するため、昨年12月の貸金業法改正で、通帳などの預かりに続き、年金の振込口座から業者の口座へ自動送金させて返済することも禁止された。しかし、金容疑者らはこの返済方法を条件に融資していた疑いがあり、県警は改正法の全国初適用を視野に融資実態の全容解明を進める。
調べでは、金容疑者らは神戸市内の男性(71)ら年金受給者3人に計約50万円を貸し付けていた4月中旬から5月下旬までの間、男性らから年金が振り込まれる口座の通帳などを預かった疑い。金容疑者は正規の貸金業登録をしているという。
年金は偶数月の休日を除く15日に受給者の口座に振り込まれるが、金容疑者らは預かった通帳などを使って即日、利子や元本を引き出していたという。
県警は金容疑者らが神戸市内の多数の年金受給者に対し、融資していることを確認。このうち、少なくとも数人については、自動送金による返済の契約を結んでいた可能性が高いとみており、この日同市中央区の事務所を家宅捜索し、裏付けを進めている。
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