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2008年06月12日(木) 12時42分

加藤容疑者「携帯書き込みは生活の一部」 秋葉原通り魔事件産経新聞

 東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、静岡県裾野市の派遣社員、加藤智大(ともひろ)容疑者(25)=殺人未遂の現行犯で逮捕=が、警視庁万世橋署捜査本部の調べに対し、「携帯(サイトの掲示板)の書き込みは生活の一部」と供述していることが12日、分かった。捜査本部は、掲示板が事件に至る加藤容疑者の心理状況を解き明かす重要な資料になるとみて分析を急いでいる。

 調べでは、加藤容疑者の掲示板への書き込みは5月中旬以降だけでも、3000件を超えている。職場や家族への不満などの心理面に加え、職場でのトラブルを契機に事件に至る経過が克明に記されている。調べに対し、加藤容疑者は「書き込みは生活の一部でその都度、記録や書き込みをしている」と話しているという。

 加藤容疑者は調べには素直に応じているが、犯行時の様子を「何人かをはね、警察官を刺したことまでは覚えている」などと一部の記憶にあいまいな部分もあり、捜査本部は掲示板の書き込みを元に加藤容疑者を追及し、一連の犯行の経過などを調べている。

 事件では7人が死亡、10人が重軽傷を負ったが、捜査本部のその後の調べで、重軽傷者のうち2人はトラックにはねられ、8人が殺傷能力の高いダガーナイフで刺されたと判明。死者については、3人がトラックにはねられ、4人が刺されたとみられることが、すでに分かっている。

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