2008年06月11日(水) 13時01分
東京・秋葉原殺傷:「申し訳ない」繰り返し 容疑者の両親が謝罪 /青森(毎日新聞)
◇父自ら会見申し出
「亡くなられた方、けがした方に本当に申し訳ありません」「社会に不安を与え、ご近所の皆様にもご迷惑をかけました」。東京・秋葉原で7人が死亡、10人が重軽傷を負った通り魔事件で、逮捕された加藤智大容疑者(25)の両親が10日、青森市内の自宅前で行った会見。80人近い報道陣がひしめく中、父(49)は直立の姿勢を崩さずに前を見据え、時折声を詰まらせながら謝罪を繰り返した。母(53)はその横で地面に崩れ落ち、泣き続けていた。【山本佳孝、喜浦遊】
両親はこの日、警視庁から事情聴取を受け、午後7時20分ごろに自宅に到着。テレビカメラのライトに照らされる中、父が「本日は申し訳ないです」と切り出した。「事件のサインはあったのか」との報道陣の質問に、父は「捜査の関係で答えられない」と述べた。親としての責任を問われると、「謝っても謝っても、償いきれません」と頭を下げた。
会見の途中で母はしゃがみ込み、自分の体を支えられずにさらに地面に倒れ込んだ。父は会見を続け、母の泣き声はシャッターの音にかき消された。約5分の会見が終わると、父は妻を抱きかかえて自宅に入った。
会見は同日午後3時40分ごろ、父が県政記者室に自ら「おわびしたい」と申し出て開くことになった。夕方には報道陣が自宅前にひしめき、帰宅途中の児童や生徒らが遠巻きに様子をうかがっていた。
一方、八戸署は八戸市内の刃物販売店を訪問し、販売時の年齢確認をし、不審者が購入に来た場合は通報するよう店長らに呼びかけた。同署は今後、管内の刃物販売店約140店舗を順次訪れる。
6月11日朝刊
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080611-00000093-mailo-l02