2008年06月11日(水) 10時34分
ゲーム機とナイフを同僚にプレゼント 当日朝に「身辺整理」(産経新聞)
東京・秋葉原の無差別殺傷事件で、殺人未遂の現行犯で逮捕された静岡県裾野市の派遣社員、加藤智大(ともひろ)容疑者が、パソコンや関連ソフトを同僚に渡すなど、身辺整理をした上で犯行に及んでいたことが11日、警視庁万世橋署捜査本部の調べで分かった。また「決意の上での犯行だった」との趣旨や、携帯電話内の全データを消去したことについて「周囲に迷惑をかけたくなかったから」と供述していることも判明した。捜査本部は重大事件を起こす認識が十分にあったとみて、犯行の詳細を追及している。
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調べでは、加藤容疑者は犯行に使ったダガーナイフなど6本の刃物を「福井市で買った」と説明しているが、うち1本は犯行当日の8日朝、JR沼津駅のレンタカー店で2トントラックを借りた後、同僚宅に立ち寄ってプレゼントしたという。
ナイフと一緒に段ボールにゲーム機やソフト数本を詰め、同僚に渡していた。加藤容疑者は「シューティングゲームのソフトと一緒に喜ぶだろうと思って(ナイフを)あげた」と供述。一方、同僚は「ナイフをもらったが、報道され、怖くなって捨てた」と話しているという。
また、加藤容疑者は犯行前日の7日、秋葉原の電気街で現場の下見をした際に、残りの売却できるソフトなどを中古店に売却していた。このため、捜査本部が家宅捜索した際には、加藤容疑者が住んでいた派遣先の自動車工場寮の部屋には、趣味のパソコンやソフト類がほとんど残っていなかった。
加藤容疑者は、事件を起こした直接のきっかけについて「(勤務先の)ツナギ(作業服)がなくなり、やけを起こした」と供述している。捜査本部は職場トラブルを契機に身辺整理を図るなど計画的に犯行準備をしていたとみており、日々の行動や心情を書き込んでいた携帯サイトの掲示板の解析を進め、裏付けを急いでいる。
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