2008年06月11日(水) 22時32分
写美で「世界報道写真展」−故・長井健司さんの取材テープ上映も(シブヤ経済新聞)
フォトジャーナリズム界で高い評価を受けた報道写真を一堂に展示する写真展「世界報道写真展2008」が6月14日より、東京都写真美術館(恵比寿ガーデンプレイス、TEL 03-3280-0099)地下1階映像展示室で開催される。
同展は、世界報道写真財団(本部=オランダ)が年に1度開く大規模写真展。51年目を迎える今年も、同財団が主催する「世界報道写真コンテスト」の入賞作品を展示し、世界100カ国以上を巡回する。同財団は、フォトジャーナリズムの振興と報道写真家の活動を世界に広げる目的で1955年に設立された。
今年は、世界各国から集まった応募作品8万536点のうち、約200点が入賞。一般ニュース、アート、スポーツなど10部門の作品ごとに入賞作を展示する。会場では、ミャンマー反政府デモの取材中に死去したジャーナリスト長井健司さんが残した取材テープの編集版も上映する。
大賞は、イギリスの報道写真家ティム・ヘザリントンさんの作品「戦場近くの壕で休息をとる米軍兵」。アフガニスタンのコレンガル渓谷で戦闘の合間に休息をとる米軍兵士の一瞬をとらえた。日本人では一般ニュース部門で高木忠智さんの作品が入賞した。
このほか、ロシアのウラジーミル・プーチン前大統領の顔を正面かとらえた作品(ポートレート部門)や、コンゴ民主共和国の国立公園でマウンテンゴリラの死体を収容する様子を写した作品(現代社会の問題部門)、スキー競技者の背後に迫るなだれを納めた作品(スポーツ・アクション部門)など、印象深い作品が並ぶ。
7月11日〜13日には、1階創作室などで21世紀のフォトドキュメンタリーや、フォトジャーナリズムについて実践的な方法を考えるワークショップを開催。最前線で活躍する写真家を講師に招き、撮影についてのレクチャーや短時間でフォトエッセーを制作する企画などを3日間に盛り込む。講師は、ニューヨークを拠点に活躍し、昨年の世界報道写真コンテスト入賞者でもあるQ・サカマキさんと、雑誌アエラのフォトエディター・外山俊樹さん。応募締め切りは6月16日。定員20人。
開場は10時〜18時(木曜・金曜は20時まで)。月曜休館。入場料は、一般=700円、学生=600円ほか。8月10日まで。
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東京都写真美術館
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