2008年06月08日(日) 17時23分
刃物男、奇声あげ次々襲撃…目撃者「腹や胸、何度も刺した」(読売新聞)
ナイフを持った男は、歩行者天国で休日を楽しむ人たちに次々と切りつけた−−。東京・秋葉原で8日白昼に起きた通り魔事件。猛スピードのトラックで人込みに突っ込んだ男は、奇声を上げながら刃物を振り回した。
午後4時半現在、確認されただけで死者は5人、けが人は12人に上る。血を流して倒れ込むお年寄り、逃げまどう家族連れ。日本一の電気街に戦りつが走った。
「トラックから刃物を持った男が降りてきて、最初は普通に話していたのに、突然、自分がはねた人に馬乗りになった。大声でわめきながら腹や胸を何度も刺した」。事件を目撃したフリーターの男性(19)は恐怖に表情をひきつらせた。
加藤智大容疑者(25)のトラックが突っ込んできた交差点の前にある電器店の男性店員(34)によると、トラックはほとんどスピードを緩めずに突っ込んできた。トラックから出てきた加藤容疑者は持っていたサバイバルナイフで何度も刺した後、自分がはねた別の男性にも馬乗りになって複数回刺した。人が集まって止めようとすると、刃物を振り回して抵抗した。
別の男性店員(33)は午後0時半ごろ、ドーンという音を聞いて、作業をしていた6階の窓から見下ろすと、横断歩道と交差点の真ん中に2人の男性が倒れていた。
警察官が倒れている男の人に駆け寄り、しゃがんで話しかけていると、白いジャケットを着た加藤容疑者が後ろから近寄り、いきなり警察官の腰のあたりを刺したという。
周囲を取り巻いていた通行人は「キャー」と大きな悲鳴を上げて、歩行者天国を逃げまどった。
加藤容疑者は右手に刃物を持ったまま、平然と周囲を見渡し、警棒を持った別の警察官が近付くと、走って逃げたという。
千葉県松戸市の会社員吉沢亮太さん(27)は現場近くの店の前で警棒を持った警察官とナイフを持った男が向かい合っているのを目撃。加藤容疑者が路地に逃げ込み、警察官が追いかけていった。その後路地に行ってみたら、2人倒れていた。
容疑者が逮捕される瞬間を見たアルバイトの男性(19)によると、制服の警察官が上から覆いかぶさり、加藤容疑者をシャッターに押さえ付けるようにして取り押さえた。加藤容疑者は額から血を流していたが、あまり抵抗する様子はなかったという。すぐに10人近い警察官が集まると、加藤容疑者は両脇を抱えられながら、パトカーに連行されていった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080608-00000024-yom-soci