男は車で人込みに突入した後、刃物で次々に通行人に襲いかかった。「救急車を早く!」。八日午後、東京・秋葉原で起きた通り魔事件。買い物客でごった返す日曜日の歩行者天国に、怒号と悲鳴が響き渡った。
右腕から血を流した中年の男性が、血の気がひいた表情で路上にうずくまる。救急隊員が慌ただしく応急手当てに当たる。周辺の道路は閉鎖され、居合わせた人たちはパニックに陥った。
事件を目撃した群馬県富岡市の自営業
近所のパソコン店の男性店員(33)によると、けが人に寄り添っている警察官に男が近づいた直後、警察官が腰のあたりを押さえてうずくまった。「逃げろ」という声が上がり、一斉に人が散っていったという。