2008年06月08日(日) 08時26分
グッドウィルG 再建策を総会で可決(フジサンケイ ビジネスアイ)
人材派遣大手のグッドウィル・グループ(GWG)は7日に都内で午後1時から開催した臨時株主総会で、米国系投資法人に対する債務155億円を優先株に転換することで債務を削減することを柱とする経営再建策を承認した。5月の臨時株主総会で、筆頭株主のユナイテッド・テクノロジー・ホールディングス(UT)が反対表明したため、提案を取り下げて7日に再審議した。
7日の総会は、郵送やインターネット含めて約84%の株主が議決権を行使し、会社提案に約67%が賛成した。議決権の約26%を握るUTは反対したが、GWGが個人株主などを個別に説得した結果、事前の委任状などで可決に必要な3分の2以上の賛成をギリギリ確保した。
総会は約2時間で終了した。株主からは議案についての詳細な説明を求める質問が相次いだ。一部の株主からは折口雅博・前会長ら前経営陣の責任を追及する声や一連の不祥事に対して批判する声などもあった。総会終了後に会場を後にした株主の1人は「カリスマといわれる経営者はいつか裸になる。そういう人間を作り出さないようにしないといけない。新経営陣に期待したい」と話した。
会社提案が可決されたことで米投資ファンドのサーベランスと米証券大手のモルガン・スタンレーの2社連合の米国投資法人に対する債務が優先株に転換されて年間の借入金返済額が3分の1に圧縮される。
これにより、2008年12月末の自己資本比率が15・6%(07年12月末6・7%)に改善。借入金総額も12月末で1128億円(同1655億円)に圧縮される。財務基盤が大幅に改善され、IT向け派遣や海外事業を強化する12年度を最終年度とする再建計画「リバイバルプラン2012」をスタートさせる。
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