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2008年06月02日(月) 17時10分

「見えるようになったよ」被災の子に眼鏡贈る 四川大地震朝日新聞

 【綿竹(中国四川省)=古谷浩一】四川大地震の被災地、四川省綿竹の避難所で、子どもに無料で眼鏡が配られている。眼科医らが地震時に眼鏡を壊したり、無くしたりした子どもが多いことに気づいて始めた。被災地では学校の授業も再開し始めており、子どもたちから「黒板の字が見えなくて困ってたんだ」と喜ばれている。

眼鏡を作ってもらうため、視力を確認する眼鏡をつけて待つ中学生=四川省綿竹、中田徹撮影

 中学2年生のトウ丹さん(13)=トウは登におおざと=は学校の宿舎で昼寝をしていて被災した。慌てて外に飛び出したので眼鏡を失った。自宅も壊れ、ものがはっきり見えない状態での避難所生活を余儀なくされていた。「眼鏡がただでもらえるなんて信じられない。本当にうれしい」

 眼科医らは被災者に眼科治療を行うため遼寧省からやってきた。子どもたちに検眼をしたうえで、「見えるようになるよ」などと言いながら眼鏡を渡す。トウさんのように地震で眼鏡を失った子どもは多いといい、用意した120個はすぐに無くなりそうな勢い。さらに追加で支援をする予定だという。

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http://www.asahi.com/international/update/0602/TKY200806020145.html