NHKが5月下旬から、インターネットの大手動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」に、初めて動画の配信を始めた。各放送局はユーチューブに勝手に投稿される著作権侵害を問題視し、削除を進めている。今回は、無断投稿を見分ける新技術を適用して効果を試すため、公式配信に踏み切った。
NHKは試験的に映像を配信している=ユーチューブから
配信されているのは、NHKが6月6〜8日に放送する環境問題を扱う番組の関連動画(30秒〜約2分)。5月27日に16本を配信、その後追加した。坂本龍一さんが担当した番組イメージソングや、女優藤原紀香さんが南太平洋の島国ツバルを訪ねた様子などを紹介している(http://jp.youtube.com/user/NHKonline)。
NHKは、ユーチューブ側が新開発した技術で、公式配信した動画と違法投稿の番組を見分け、削除しやすくなるか確かめたいという。7月下旬まで最大約30本を配信する予定だ。
世界中で見られるネットの利点に注目して、番組への関心を高めようとテレビ局がユーチューブを利用する例はある。東京の独立UHFテレビ局・東京メトロポリタンテレビジョンが06年から一部番組を配信、英国の公共放送BBCも映像を配信している。(小堀龍之)
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