大阪市の船場吉兆を解雇された30歳代の女性元従業員が31日記者会見し、解雇通告時の会社側の説明に不備があるとして、廃業に至る経過や各種手当の扱いなどについて、再度説明を求める文書を会社側の代理人弁護士に提出したことを明らかにした。
元従業員によると、5月28日午前10時に本社に集まり、湯木佐知子社長が廃業を伝えた後、代理人弁護士が退職の手続きについて簡単な説明。正午までに荷物をまとめて店から退去するよう通告してきたという。その際、突然の解雇時に支払われる「解雇予告手当」などについて説明がなかったという。
元従業員は「みんな訳がわからずあぜんとしていた。最後の最後までこういう店なのかと思った」と話した。
料理の使い回しについては十数年前に入社したころから行われていたが「オーナーのやりたい放題の店で、怖くて誰も指摘できない雰囲気だった」と振り返った。1月の再開後は調理人から「今後は(残った料理は)すべて廃棄」と指示があり、使い回しはしていなかったという。