3日からローマで開かれる国連食糧農業機関(FAO)の「食糧サミット」での福田首相の演説全文が31日、判明した。バイオ燃料が「食糧供給と競合する場合があることは事実」と認定。「原料を食糧作物に求めない第2世代のバイオ燃料の研究と実用化を急ぐ必要がある」と述べる。
バイオ燃料は食糧サミットでの最大の焦点。各国のエネルギー政策にからむ問題だが、福田首相の演説は踏み込んだ表現になっている。
食糧輸出規制については「影響の深さにかんがみ自粛を呼びかけたい」とし、根本的な解決には「各国が自らの農業資源を最大限活用し、農業生産を強化することが重要」と強調している。
一方、食糧高騰については「(途上国に)技術支援やインフラ整備など中長期的な方策を実施すれば、(農産物の販売価格も上がることから)貧困農民に対して一転して成長をもたらす機会になるのではないか」とも指摘する。
「食糧サミット」は、フランスのサルコジ、ブラジルのルラ両大統領など約190の国・地域の元首や閣僚らが参加。7月の北海道洞爺湖サミットでの議論の方向性を決めるとみられている。
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