採血器具の使い回し問題で31日、広島県内で2医療機関で計1489人に、島根県内では56医療機関で計1352人に、器具の使い回しをしていたことが明らかになった。針の使い回しはなかったという。
広島記念病院(広島市中区、250床)では、厚生労働省が複数人への使用禁止を通知した06年3月以降、08年5月まで1434人の入院患者に使い回しした。アルコール消毒していたが、不具合が出るまで数カ月間使っていたという。使い回しはそれ以前にさかのぼり、肝炎患者も含まれるとみられる。
広島県坂町の三登医院では06年7月〜5月22日、55人の外来患者に使い回し、消毒もしていなかった。B、C型肝炎患者が1人ずつ含まれていた。
島根県では松江市や出雲市、浜田市など8市9町の施設で使い回しをしていた。55施設では滅菌処理や消毒をしていたが、1施設で消毒もしていなかった。