小学校に押しかけて校長に児童の転校手続きを取り消させようとしたとして、岡山県警は30日、同県美作市位田(いでん)、同市議の谷本有造(本名・雄三)容疑者(41)を職務強要の疑いで逮捕した。児童は父親の家庭内暴力から避難した母親とともに市外へ転出。同容疑者はこの父親から依頼を受けて脅迫するなどしたとされる。調べに「強要した事実はない」と容疑を否認しているという。
組織犯罪対策2課などの調べでは、谷本容疑者は07年6月、同市教委幹部と共謀して市内の小学校に押しかけ、校長(54)に対し、「今すぐ転校を止めて連れ戻してこい」と脅迫。児童の転校手続きを取り消させ、転出先を調べさせようとするなどしたうえ、その後も数回にわたり、電話で「転校先から住所を聞き出せ」などと強要した疑い。
県警は同日、谷本容疑者の自宅や市役所などを捜索。市幹部からも同容疑で事情を聴いている。