マンション分譲の近藤産業(大阪市)が30日、大阪地裁に自己破産を申請した。負債額は322億円。主に関西圏を中心に「メロディーハイム」のブランド名で分譲マンションを手がけてきた老舗(しにせ)。不動産市況の悪化でマンション販売が不振に陥り、資金繰りのメドがつかなくなったという。
民間信用調査会社の帝国データバンクなどによると、近藤産業は80年4月設立。戸建て住宅の分譲開発や商業ビル賃貸などを手がけ、00年3月期には売上高が349億円にのぼっていた。だが、金融機関からの借入金増加などで02年3月期に債務超過に転落。一時、外資系証券大手のゴールドマンサックスグループが支援に乗り出した。06年からマンション開発のゼファー(東京・東証1部上場)の完全子会社となっている。