電気で有機物を光らせる有機ELパネルを照明用として実用化することをめざし、三菱重工業やロームなどが28日、合弁会社を設立した。09年春から試験的に製造・販売を始める。事業化のメドが立てば11年から量産する計画だ。
有機ELパネルは厚さ3.9ミリの薄型で、均一でムラのない光が特徴。住宅や乗り物の照明としての活用が期待できるという。合弁会社は三菱重工が51%、ロームが34%出資するほか、凸版印刷、三井物産に加え、照明用有機ELを研究する城戸淳二・山形大教授が出資する。本社は有機ELの研究施設が集まる山形県米沢市に置く。
有機ELは発光効率も高く、環境にやさしい次世代照明として期待が高い。開発中のパネルは、電力1ワット当たりの明るさが白熱灯を上回るものの、蛍光灯には劣る。発光効率を高め、発光寿命も現在の6千時間から1万時間まで延ばすことが課題。15センチ角で1枚数万円という価格は、量産時には5千円以下に引き下げることをめざす。
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