英国人ルーシー・ブラックマンさんが死亡したとされる事件で、準強姦(ごうかん)致死などの罪に問われ控訴中の織原城二被告が、週刊新潮の記事で名誉を傷つけられたとして発行元の「新潮社」(東京都新宿区)などに慰謝料3千万円を求めた訴訟の控訴審判決が28日、東京高裁であった。
大坪丘裁判長は、織原被告の請求を棄却した一審・東京地裁判決を変更し、新潮社と記事を執筆した高山正之・元帝京大教授に、20万円の支払いを命じた。
問題となったのは、週刊新潮の06年7月13日号と、07年2月1日号に掲載された「変見自在」という題名の連載記事。判決は、記事の内容が「被告がルーシーさんを死に至らしめたとの印象を読者に与えた」として名誉棄損を認定。織原被告が一審判決でルーシーさんの死亡については無罪となり、控訴中であることから「真実であることの証明があったとは言えない」とした。
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