沖電気工業が半導体事業の売却、撤退を検討していることがわかった。同事業を手がけるローム(京都市)に年内に譲渡する方向で交渉している。今後は金融機関向けの現金自動出入機(ATM)製造など、情報通信システム分野に経営資源を集中する。
沖電気の08年3月期の半導体事業の売上高は1382億円で営業利益は38億円。売上高は国内メーカーでは13位(07年、米調査会社アイサプライ調べ)。90年代後半にDRAM事業から撤退、大型テレビなどに使うシステムLSI(大規模集積回路)に特化して製品を絞り込んできた。しかし海外メーカーとの競争激化で、収益改善が遅れていた。
国内の半導体業界では、東芝とNECエレクトロニクスが先端半導体の共同開発を決めるなど提携や再編の動きが進んでいる。
アサヒ・コムトップへhttp://www.asahi.com/business/update/0528/TKY200805280118.html