松江市で昨年10月、スズメバチ用のスプレー式殺虫剤を屋内で使用中、噴射剤の可燃性ガスに火がつき、住宅1棟が全焼する火事があった。経済産業省が27日に発表した。
スーパースズメバチジェット
この殺虫剤は、イカリ消毒(本社・東京)の「スーパースズメバチジェット」(480ミリリットル)。同社は「火気のない場所での事故はほかに報告されておらず、自主回収はしない」としている。一方で、商品の前面に「屋外専用」と大きく表示するなどの改善策をとった。
経産省などによると、この家の男性らは、天井裏のスズメバチの巣を駆除しようと1本目を噴射し終わり、2本目を使用中、突然火が燃え広がったという。噴射剤のLPガスなどが通気性が悪いために周辺にたまり、静電気など何らかの原因で引火したとみられる。当時、住宅は物置として使われており、けが人はいなかった。
昨年8月には、マイナス40度で冷やして虫を殺す噴射式の殺虫剤のガスに火がつく事故が相次ぎ、ライオン(本社・東京)が「バルサン 飛ぶ虫氷殺ジェット」など2製品を自主回収している。
アサヒ・コムトップへ