【都江堰(とこうえん)(中国四川省)=柿崎隆】「おから工事を許すな」「関係者はきちんと責任をとれ」——。四川大地震で倒壊した学校の下敷きになり多数の子供が亡くなった四川省都江堰市の聚源中学校で27日、親族や地域の住民ら計2千人以上が「慰霊祭」と抗議集会を開いた。
亡くなった子どもの写真を持って集会に参加した親たち=27日午前10時すぎ、四川省都江堰市の聚源中学、日吉健吾撮影
地震で崩れ落ちた聚源中学で集会を開いた親たち=27日午前、四川省都江堰市、日吉健吾撮影
校庭に爆竹の音が響き渡るなか、子供を失った父母らが遺影を胸に抱き、市当局の責任を問うシュプレヒコールを繰り返した。校舎は階段部分だけを残し、倒壊。階段と背中合わせの教室の壁に残った黒板が痛々しい。
役人が業者と癒着して建設費を低く抑えて手抜きをする「おから工事」の疑いが指摘されている。15歳の息子を失った母親(38)は「市教委からは何の情報もない」。参加者は建物の残った部分に業者の責任を追及する言葉を墨で書いた木綿の大きな横断幕をかかげ、怒りを訴えた。
政府は戸籍をもとに同校での死者数を発表したが、主催者側が実際に集まった遺影の数を数えたところ、はるかに多かったという。遺族側の代表によると、亡くなった人の墓碑と地震を伝える祈念碑の建立や専門家による耐震性の鑑定、その際の遺族代表の同席などを今後当局に求めていくという。
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