「今の財政危機は国の責任だ」「まずは自己責任を果たしてから」——。27日の大阪府議会の代表質問で、財政悪化の責任をめぐり橋下徹知事と共産党の阿部誠行府議がやり合う一幕があった。
阿部府議は国の景気対策による借金増と地方交付税の大幅削減が地方自治体の財政危機の要因と指摘。地方交付税を元に戻すよう「国に求めるべきだ」などと注文した。
これに対し、橋下知事は「国に言う姿勢も大切だが、国に言うことだけを先行して、府が収入の範囲内で予算を組む努力を放棄するのは許されない」と反論。阿部府議が「それは違う。国がけしからん。国に対し、地方財政締め付け策の是正を求める覚悟があるのか」と迫った。
国への注文には慎重な橋下知事。最後は「いろんなことに反対されている共産党さんからも後押しいただけるなら」と前置きしつつ、「一致団結して国に訴えたい」と矛を収めた。