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2008年05月26日(月) 00時00分

ラブホテル隣接の山林を無許可開発容疑、家宅捜索朝日新聞

 兵庫県朝来市にあるラブホテルの運営会社が、同ホテルに隣接の山林を県知事の許可なく造成していたとして、県警は26日、森林法違反(無許可開発)の疑いで同ホテルなどを家宅捜索した。集客のため他人が所有する森林を無断で伐採し、人工の池などを造っていたとみられる。県警は同社経営者(80)=同県豊岡市=から事情を聴く。

勝手に伐採して造成されたラブホテル隣接の山林=26日午前、兵庫県朝来市、本社ヘリから、南部泰博撮影

 県警生活環境課などの調べでは、03年4月〜05年9月に同ホテルに接する同県朝来市山東町迫間の山林計約1万1千平方メートルを、県知事の許可なく造成した疑い。この山林は同市内に住む男性ら数人が所有している。造成工事は同社経営者が工事代を滞納したため中断されているという。

 地権者の一人(78)によると、造成は97年秋ごろ始まった。抗議すると、同社経営者は「あそこはわしの土地や」と突っぱねたという。当時の山東町や県にも相談したが、解決しなかったという。この地権者は「他人の土地を勝手に切り開くなんてとんでもないことがまかり通ってきた。この間に高齢の地権者が何人も亡くなった」と話した。

 現場は山間地で近くには子どもが対象の宿泊野外活動施設「県立南但馬自然学校」がある。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200805260030.html