車の後部座席のシートベルト着用義務化などを盛り込んだ改正道路交通法が6月1日施行されるのを前に、警視庁は24日、東京・丸の内の路上で事故の再現実験を公開した。
シートベルトを着けていなかったスタントマンは後部座席から飛び出した=24日、東京・丸の内、徳山喜雄撮影
後ろの座席に2人のスタントマンが座り、1人はシートベルトを着用、もう1人は着用せず、時速40キロで別の乗用車に追突した。着用者は衝撃に耐えたが、非着用者はフロントガラス部分を抜けて車外に放り出された。
足立区の主婦金子綾子さん(75)は「あんなに飛び出すとは思わなかった。後部座席でもシートベルトは必ずしようと思う」と話していた。
警察庁などの07年10月の調査では、一般道でのシートベルト着用率は運転席が95%に対して後部座席は8・8%にとどまっている。同庁の統計などでは、事故の際、後部座席の非着用者の致死率は着用者の約3倍。前方の同乗者の頭部に重傷を負わせる確率も50倍以上という。(杉山正)
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