大手水産物卸の大水(大阪市福島区)が、タイ産のチリメンを兵庫県産と偽って販売した問題で、大阪府警は21日、同社営業担当社員の山本訓正(42)と、仲卸業者「竹村商店」(同)元社長の竹村章(60)の両容疑者を不正競争防止法違反容疑で逮捕した。府警は国産と偽装して高値で販売し、不当な利益を得た疑いがあるとみて、詐欺容疑でも調べる。
生活環境課の調べでは、両容疑者は今年1〜2月、タイ産のチリメン計約7.2トンを兵庫県の淡路産と記した段ボール箱に移し替えて産地を偽り、うち約3.4トンを別の仲卸業者などに販売した疑い。
同課によると、竹村側は、大水から購入したチリメンを偽装して大水に1キロ約420円を上乗せした約1400円で買い戻させ、大水が16業者に約1500円で販売したという。この取引で竹村側は約300万円の不当な利益を得たという。