相撲協会は19日、ロシア出身の幕内若ノ鵬(19)=間垣部屋=に厳重注意をした。前日、安馬に敗れた怒りから国技館の風呂場で暴れて棚を壊すなどしていた。
若ノ鵬をはじめ素行のよろしくない外国出身力士は、協会にとって悩みのタネだ。
「横綱の品格」を問われた朝青龍、写真記者に暴行した露鵬、Tシャツ姿で出歩いた繁華街で通行人と小競り合いになった把瑠都、禁を破って車を運転し人身事故を起こした旭天鵬……。枚挙にいとまがない。
相撲は「スポーツ」と「伝統芸能」が融合した日本独自の文化だ。だが、「スポーツ」を主に担う関取の約3割は外国出身だ。両横綱を筆頭に幕内16人、十両以上では22人と過去最多を記録する。
一方の「伝統芸能」を支える行司、呼び出し、床山などの裏方には1人もいない。
「強さ」とともに相撲の本分をどう指導するか。国際化の進む土俵の整備は、「非暴力」とともに急務の課題だ。(吉田純哉)
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