出資金をもとに化粧品の販売を代行し、配当を出すとして女性らから現金を集めていた化粧品販売会社「ファイブスター」(大阪市中央区)が昨年10月、突然事務所を閉鎖した問題で、大阪府警は20日、同社社長の北口貢容疑者(33)=堺市中区東山=や幹部ら6人を出資法違反(預かり金の禁止)容疑で逮捕した。府警は、北口容疑者らが3年間で380人から約21億円を集めていたことを確認。それに見合う化粧品の取引実績がないことから、詐欺容疑での立件も視野に調べる。
顔を隠しながら大阪府警本部に入る北口貢容疑者=20日午後5時10分、大阪市中央区、日吉健吾撮影
生活経済課などの調べでは、北口容疑者らは07年2月〜7月、大阪市旭区のパート女性(64)ら5人から投資名目で、現金計2362万円を会社名義の口座に振り込ませて預かった疑い。北口容疑者は「集めた金は商品の仕入れに使う目的だった」などと容疑を否認しているという。
同社は「月2回配当し、150万円が16カ月後に200万円になる」などと宣伝。一口約30万〜150万円で04年10月ごろから出資を募っていたが、昨年10月に営業を停止し、配当が止まっていた。
同社はクリームやせっけんなど4点1セットを1万円で販売するとうたっていたが、府警が調べたところ、3年間の仕入れは計400セット分にとどまっており、出資金を配当に回す自転車操業だった疑いがあるという。
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