大阪府柏原市の国指定史跡「田辺廃寺跡」(7世紀末)で05年、7〜8世紀の瓦やれんがが盗掘された事件で、奈良市の元住職の男(60)が盗掘に関与していた疑いが強まったとして、大阪府警柏原署は20日、この男の自宅を窃盗などの疑いで家宅捜索した。調べでは、男は盗掘された瓦を京都府の古美術専門オークション会社に持ち込んでいたという。
田辺廃寺跡は、柏原市田辺の春日神社境内にあり、05年12月、掘り返された跡があるのを同神社の宮司が発見。屋根の軒先に使われていた「軒丸瓦」など計30点以上が盗まれているのがわかり、同市教委が府警に告発していた。