難民として認定されず、裁判でも敗訴したトルコ国籍のクルド人、ムスタファ・チョラクさん(33)一家4人に、東京入国管理局は20日までに在留特別許可を出した。
ムスタファさんは、クルド人を抑圧しているとしてトルコ軍の兵役を逃れ、93年に埼玉県蕨市に来た。今は妻(47)、8歳、6歳の娘と東京都板橋区で暮らしている。
99年までに法務省に2回難民認定の申請をしたが不認定となり、01年春に強制退去命令が出た。取り消しを求めて国を訴え、支援者らが2万人以上の署名を集めたが、07年10月に最高裁で敗れていた。
ムスタファさんが身柄を拘束された3カ月の間に、妻は子宮がんを発症。子宮を全摘出し、結核、肝炎にも侵された。支援してきた田島浩弁護士は「妻の体調と、娘が2人とも日本語しか話せないことを配慮したのでは」と話した。ムスタファさんは「ずっとこの日を待っていました」とほっとした表情を見せた。
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