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2008年05月20日(火) 20時14分

6大銀行、サブプライム損失約1兆円 当期利益34%減朝日新聞

 6大金融・銀行グループの08年3月期連結決算が20日、出そろった。米低所得者向け(サブプライム)住宅ローン問題や金融市場の混乱による損失は6グループの合計で9825億円。昨年11月時点の見通しの3倍を超えた。当期利益の合計は前期より33.9%少ない1兆8662億円にとどまった。

 当期利益は、リース子会社合併が利益を押し上げた三井住友フィナンシャルグループ(FG)を除くとすべて減益で、サブプライム問題の影響が目立った。とくに、みずほFGは、傘下の証券や銀行でサブプライム関連の損失が総額6450億円。当期利益は前期のほぼ半分の3112億円に落ち込んだ。

 本業のもうけを示す業務純益は6グループの合計で3兆3627億円となり、前期より3.7%減った。株価の低迷で投資信託販売の手数料収入が減ったうえ、企業向け貸し出しの「利ざや」の改善も思うように進まなかった。

 中小企業などで倒産が増加傾向にあるため、不良債権処理費用も増えた。08年3月期では6グループ合計で前年同期より4割増の3857億円。09年3月期は各グループともさらに増える見込みだ。

 09年3月期の6グループ合計の当期利益は08年3月期より13%多い2兆1100億円を見込む。各行ともサブプライム関連の損失処理はこれから落ち着いていくと判断し、業績は回復基調になると見ているためだ。

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