牛丼チェーン吉野家の出射(いでい)孝次郎社長は、米国からの輸入牛肉について、「(吉野家の)日本の工場でも何人もが確認しており、危険な牛肉が店に出ることはない」と安全性を強調した。朝日新聞のインタビューで述べた。
出射・吉野家社長
4月下旬に、吉野家の工場での点検で、輸入牛肉の中から牛海綿状脳症(BSE)の原因物質が蓄積しやすい「特定危険部位」の脊柱(せきちゅう)が見つかった。出射社長によると、直後は客数が1割ほど減少。その後は戻ってきているが、大型連休中の天気が悪かったこともあって、売り上げは「当初の計画よりは厳しい」という。
解凍から薄切りまでの作業で、複数の従業員が実際に肉を見て確認していると説明。「危険部位が見つからないはずがない」と話した。
また、「牛丼という名前でお客様に出すには、米国産牛しか選択肢はない」と述べ、牛丼の味は、穀物飼料で育てた米国産牛肉でないと保てず、豪州産などには切り替えない考えを示した。
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