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2008年05月19日(月) 10時44分

<対日投資>外資規制ルールの透明化を提言 有識者会議毎日新聞

 内閣府の対日投資有識者会議(座長、島田晴雄・千葉商科大学長)は19日、政府に外資規制のルールを透明化するよう求める提言をまとめた。今年度内に、外国為替及び外国貿易法(外為法)や有事法制など外資規制の適用ルールを見直し、規制の対象事業や根拠を明確にするよう要請している。政府は6月に策定する「骨太の方針08」に、この提言の内容を反映させる方向で検討する。

 提言は、投資は原則「内外無差別」とする一方、安全保障などの観点から政府が外資によるM&A(企業の合併・買収)を制限することは認めるとの考えを打ち出した。ただ、対日投資全体に悪影響を及ぼさないようにするため、外資規制の条件を明確化することを求めた。

 そのうえで、電力卸大手Jパワー(電源開発)株の買い増しを計画していた英投資ファンドに政府が中止命令を出したことも踏まえ、公益性が高い電力、ガス会社への投資を政府が制限する際は、説明責任を果たすべきだとの考えを示した。

 提言はこのほか、外資による日本企業の買収を必要以上に抑制しないように、金融庁や経済産業省に対し、買収防衛策のルールの再検討を要請。また、法人税の実効税率(国税と地方税の合計)の引き下げも求めた。

 日本への直接投資残高は06年末で国内総生産(GDP)比で2.5%。イギリス(44.6%)、ドイツ(25.1%)、米国(13.5%)などに比べ低い水準にとどまっており、政府は2010年までにGDP比5%程度まで増やすことを目指している。【尾村洋介】

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080519-00000021-mai-bus_all