「円天」と称する疑似通貨を発行し、高配当をうたって多額の金を集めた健康寝具販売会社「エル・アンド・ジー(L&G)」(破産手続き中)の東京都と神奈川県の会員7人が16日、同社のイベントに出演して被害を拡大させたとして、歌手の細川たかしさんら4人に総額約4500万円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴した。
ほかに訴えられたのは、慶応大准教授と筑波大名誉教授、L&Gの上級会員の3人。
訴状によると、細川さんは1996年ごろから、L&Gの全国大会や同社関連団体が主催するコンサートに多数出演。L&Gの波和二会長を「おやじ」と呼び「興行に呼んでもらってたくさん世話になっている」などと称賛。2教授も全国大会で講演した。
原告側は「著名な歌手や学者が関与していることでL&Gを信用し出資した。会員に損害を与えたことは明らか」と主張している。
細川さんの所属事務所は「訴状がまだ届いていないので、届き次第、弁護士に任せたい」としている。