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2008年05月14日(水) 00時00分

信楽高原鉄道事故から17年 慰霊碑前で法要朝日新聞

 滋賀県・旧信楽町(現甲賀市)で91年5月、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突し、42人が死亡、600人以上が負傷した事故から17年を迎えた14日午前、現場近くの慰霊碑の前で追悼法要が営まれた。同事故をめぐっては、JR西の社員研修施設の展示内容について、遺族やSKRが「JR側の責任の記述が不十分」と抗議したのを受け、同社は今年4月、見直す方針を打ち出した。あいさつに立った遺族代表は「(見直しは)当然のことだと思いますが、安堵(あん・ど)しています」と述べた。

信楽高原鉄道の列車が通り過ぎる前で法要を行う遺族ら=14日午前10時27分、滋賀県甲賀市、諫山卓弥撮影

 午前10時20分に始まった法要には遺族ら約100人が出席。JR西の山崎正夫社長やSKRの今井恵之助社長らが慰霊碑に献花し、犠牲者への追悼と安全への誓いを新たにした。

 法要の後、遺族らでつくる「鉄道安全推進会議」の吉崎俊三会長がJR西の研修施設「鉄道安全考動館」(大阪府吹田市)の展示見直しについて、「どういうふうに記述を直すのか、時期とともに遺族に報告してほしい」と、山崎社長に求めた。これに対し、山崎社長は「少しでもご遺族の意向に沿う方向で直していきたい。見直しの時期についてはもう少し時間がほしい」と答えた。

http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK200805140032.html