中国国営通信新華社によると、四川大地震の死者は13日までに1万2000人を超え、負傷者は2万6206人に達し、さらに1万8645人が生き埋めになった。中国政府は約5万人の軍兵士や武装警察部隊を動員したが、被災地への道路は寸断され、相次ぐ余震と降り続く雨で救助活動は難航している。
地震発生から丸1日がたち、救助部隊はようやく震源地の四川省アバ・チベット族チャン族自治州★川県に入ったが、被害の全容は依然つかめていない。
★川県近くの被災地で陣頭指揮を執っている温家宝首相は食料品や医薬品、テントなどの確保を急ぐよう指示した。死者が出ているのは四川省など8省と重慶市で、倒壊家屋は50万戸余り。
新華社は、四川省・綿竹市だけで死者が少なくとも2000人、負傷者は1万人以上に上り、さらに4800人ががれきに埋まっていると伝えた。
綿竹市の中学校2か所では約200人が生き埋めになり、掘削機でがれきを掘り起こす作業が行われた。近くの小学校の運動場には十数体の遺体が並べられた。
中国中央テレビによると、13日午後には・川県付近で再びマグニチュード(M)6・1の余震があり、省都の成都市内でも強い揺れを感じた。中国の地震観測当局者は同日「今後も比較的強い余震が起こる可能性がある」と語った。
中国外務省の秦剛副報道局長は13日の記者会見で、各国からの支援申し入れに「感謝と歓迎の意を表明する」と述べた。しかし、民政省の王振耀救援局長は会見で、交通状態が悪いため被災地入りが「非常に困難」として、海外からの救援要員の受け入れは当面難しいとする一方、支援金と支援物資は受け入れたいとの考えを示した。
中国財政省は13日、被災対策のため8億6000万元(約130億円)の財政資金を拠出すると発表。うち7億元は四川省の被災対策に充てるとしている。(共同)
【注】★は方ヘンに郊のツクリ
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080513-OHT1T00121.htm