朝日新聞社と朝日ビルディングがフェスティバルホールや朝日新聞大阪本社が入るビル3棟(大阪市北区中之島2〜3丁目)を二つの超高層ビルに建て替える計画について、大阪市都市計画審議会は13日、計画地区を都市再生特別地区に指定することを承認した。両社は、国内最高レベルの耐震性を備えた高さ約200メートルのビル2棟の建設を本格始動させる。
新しいフェスティバルホールのイメージ図 「中之島フェスティバルタワー」の南側から見た完成予想図(夕景)両社は、大通りを東西から挟むように建てる2棟を「中之島フェスティバルタワー」(仮称)とし、09年4月ごろにまず東地区のビル解体に入る。新しいフェスティバルホールや朝日新聞大阪本社、オフィスなどが入る東地区のビル(39階)は13年、国際級ホテルや大学関連施設を誘致する計画の西地区ビル(41階)は18年ごろ完成の予定だ。延べ床面積は計29万平方メートル。
耐震面では、阪神大震災級の震度7でもビル機能に問題は起きず、震災の1.5倍の地震動でも安全面の問題は生じないとしている。東地区ビルは2〜7階のフェスティバルホールの上部に免震装置と振動吸収装置を置く「中間層免震構造」を採用。免震構造を持つ200メートル級のオフィスビルは国内初という。
新しいフェスティバルホールはいまと同じ2700席規模。内外から高い評価を得ている「クリアで艶(つや)のある」音響の特性、赤色を基調とした客席や木を使った内装などのイメージ、約30メートルの広い舞台間口といった現ホールの特徴は継承する。