「ロコ・ロンドン金取引」などと名乗る詐欺商法による高齢者らの被害が急増していることから、第二東京弁護士会は12日、無料で電話相談を受け付ける。被害情報は、本人の承諾があれば経済産業省に提供し、今後の対策に生かすという。
同弁護士会などによると、「ロンドン市場での金取引で儲(もう)けられる」「預貯金より有利な金利がつく」などと誘い込み、取引の実態がないのに損失や手数料などの名目で金を奪う業者が約100社あるという。
「ロコ」は「〜で」の意味で、ロンドンでの大手事業者の金取引を「ロコ・ロンドン金取引」と呼ぶが、これに便乗したまがい取引で、「貴金属現物マージン取引」「スポット貴金属取引」などと称したり、商品をプラチナや石油などに替えたりすることもあるという。
昨年7月に特定商取引法の施行令が改正され、こうした業者から契約書面をもらってから8日以内ならクーリングオフができるようになった。それでも被害は止まらず、国民生活センターに07年度に入った関連取引の相談件数は、2年前の4.7倍の585件に。70代、80代の高齢者が100万円以上失うケースが目立つという。
12日の電話相談(03・3506・6881)は、午前10時〜午後4時。希望すれば19日に面談もできる。 アサヒ・コムトップへ