道路特定財源を08年度から10年間維持する道路整備財源特例法改正案が12日午後、参院本会議で民主党など野党の反対多数で否決された。これを受けて13日の衆院本会議で再議決され、与党「3分の2」勢力の賛成で再可決・成立する見通し。道路問題をめぐる国会攻防は最終局面を迎える。
参院で否決され、法案が衆院に返付・再議決されるのは1月の補給支援特別措置法以来で、今国会では初めて。
参院本会議では民主、共産、社民各党が反対、国民新党は欠席した。民主党は数人が造反し、賛成・棄権したものとみられる。
同改正案は3月13日に衆院を通過し、4月16日に参院で審議入りした。しかし、与野党対立で本格審議は進まず、計6時間の質疑を経て、9日の財政金融委員会で野党の反対多数で否決された。
民主党は4月の税制改正関連法に続く再議決方針に批判を強め、鳩山由紀夫幹事長は12日朝、記者団に「一般財源化という世論を無視して成立させるのは理屈が通らない。強い憤りを持って反対する」と語った。ただ、同党は首相問責決議案の参院提出は見送る方針を固めている。
一方、与党は12日午後、衆院返付を受けて再議決を求める動議を河野洋平衆院議長に提出。13日に政府が「道路特定財源等に関する基本方針」を閣議決定し、首相方針を担保することで批判をかわし、衆院本会議の再議決に臨む。町村官房長官は12日の記者会見で「院としての意思表示をすべきだと言い続けてきたので、ようやく正しい判断をされた」と参院の採決を評価したうえで、「私どもは正しい政策をしていると国民に理解を得るべく説明を丁寧にしていかなければならない」と再議決に理解を求めた。
今国会では、ガソリン税などの暫定税率を元に戻す税制改正関連法案が4月30日に再可決され、成立している。 アサヒ・コムトップへ
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