1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で逮捕されサイパンで拘置中の元会社社長三浦和義容疑者(60)=日本では無罪確定=による逮捕状取り消し請求の第2回審理が9日、ロサンゼルス郡地裁で開かれ、バンシックレン判事は検察側が求めていた元社長の出廷について必要ないと判断、サイパンに拘置したまま審理を続けることを決めた。
元社長のサイパンの弁護団は10日、11日から始まる週に元社長の保釈をサイパンの地裁に申し立てる方針を明らかにした。
逮捕状の有効性に関する判断は、6月16日に設定された次回の審理以降に再び持ち越された。同判事は、サイパンからインターネットなどを利用した映像と音声の中継による陳述が可能だとの考えを示した。
判事は元社長の出廷を求めない理由について「現段階では彼の証言は必要ない」とし、米本土への移送費用がかかることも挙げた。また日本で行われた刑事裁判の英訳文書の提出を弁護側に求めた。
三浦元社長の弁護人、ゲラゴス氏は閉廷後の記者会見で「元社長を連れて来なくてもいいという点では勝利だ」とした上で「次回審理で元社長が自由の身になると確信している」と語った。
ロサンゼルス郡検察のギボンズ広報官は「きょうの判断についてよく検討したい」と述べた。(共同)
◆自信見せるサイパン弁護団
1981年の米ロサンゼルス銃撃事件で逮捕された元会社社長三浦和義容疑者(60)=日本では無罪確定=の逮捕状取り消し請求をめぐり、ロサンゼルス郡地裁が三浦元社長の出廷は必要ないと判断したことについて、元社長が拘置されているサイパンの弁護団は10日午前、「とても良いニュースだ」と歓迎、元社長の釈放実現に自信を見せた。
会見したバーライン弁護人は「私たちが期待していた結果で、勇気づけられた。ロス郡地裁の判事は弁護側に傾いており、本格的な議論に入る次回審理で、三浦元社長の釈放が決まることを期待する」と話した。(共同)
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