競泳で世界新記録が続出した一因とされる英スピード社の水着を日本代表が北京五輪で着用できない問題で、日本水連が提供契約を結ぶアシックス、デサント、ミズノの国内3社が複合特殊素材メーカーの山本化学工業(本社大阪市)の素材を試すことが10日、分かった。
日本代表が合宿でスピード社製水着を試着した後の今月1日以降9日までに、3社が別々に提供を求めたという。3社は日本水連が改良の期限と定めた30日までに、この素材を使用した試作品も含めて改良に取り組む。
主力商品のウエットスーツの技術を応用した山本化学によると、素材表面に特殊加工を施して水の抵抗を著しく減らし、効果はスピード社製を上回る。ニュージーランドのメーカーがこの素材を使った水着で国際水連の認可を取った。
アシックスの担当者は「商品化も検討している」と述べ、山本化学は「テストして、いい結果が出ることを期待している」と話した。