小学校の担任教諭が取ったアンケート結果で「一番嫌われている」と発表されたため、いじめを受け精神的苦痛を負ったとして、千葉市内の男子中学生と両親が、市に対し約一千百万円の損害賠償を求める訴訟を千葉地裁に起こしたことが十日、分かった。
関係者によると、男子中学生が市立小学校の四年生だった二○○五年四月、担任が「クラスで好きな人と嫌いな人」の実名をクラス全員に書かせた。約一週間後、担任は結果発表の是非についてクラスで多数決を取り、「一番嫌われている男子」として男子中学生の実名を発表したという。
男子中学生はその後、クラスメートからいじめを受けるようになり、別の市立小学校に転校した。
男子中学生側は、担任が結果を発表したのは不適切で、学校側もいじめが始まった後に十分な対策を取らなかったと主張。千葉市教育委員会は「事実関係を調査している。内容については係争中なので答えられない」としている。