大阪府吹田市の府営住宅で自分の汚物を近所にまき散らしたとして吹田署は8日、廃棄物処理法違反の疑いで無職・西川裕容疑者(39)を逮捕した。
調べによると、同容疑者は4月20日、同じアパートに住む女性(72)の玄関などにコップ1杯分の自分の汚物をまき散らした疑い。同容疑者は「その日、何をしたか覚えていない」と容疑を否認。汚物は糞(ふん)尿が一緒になっており、同署では「尿だけならDNA鑑定できるが、混ざってしまうと不可能」と頭を抱えている。
同容疑者は今年2月ごろから他人宅の玄関や、アパート入り口の集合ポストに糞尿をかけたり、ポスト内に入れたり、15回近く汚物騒動を起こしていた。アパートではこれまでに3家族が転居したという。女性とは20年〜30年近くの付き合いだが、女性は「(被害の理由は)思い当たる節がない。恨みを買ったこともない」と話している。
調べなどによると、同容疑者は幼少時から同アパートに住み、いつしか両親が引っ越し独り暮らしに。一時はトラック運転手になったものの、30代になるとコンビニに食料を買う時しか近所でも目撃されなくなったという。引きこもりに近い状態で家の中はゴミだらけだったという。
以前も他人宅のドアをけったり、ビラを張るなど周囲に迷惑をかけていた同容疑者。捜査関係者は「近所では文字通り“鼻つまみ者”だったようだ」とした。
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