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2008年04月29日(火) 00時00分

硫化水素自殺か男性死亡読売新聞

硫化水素自殺か男性死亡

 28日午前8時ごろ、相馬市椎木(しいのき)の空き地に駐車中の乗用車内で、男性が倒れているのを近くの男性が見つけ、別の住民を通じて相馬署に通報した。署員らが駆けつけたところ、男性はすでに死亡しており、車内からは硫化水素ガスが検出された。同署では、遺体に傷跡や車内に荒らされた形跡がないことから自殺と見て調べている。

 発表によると、死亡していたのは同市の無職男性(45)。普段着姿で、運転席の背もたれを倒してあおむけに横たわっていた。ダッシュボードには「硫化水素ガス危険 近づかないでください」と黒いマジックで書かれた紙が置いてあり、助手席の座席と足元には深さ2、3センチの液体が入ったバケツが置かれていたという。

 一方、同署と相馬消防署は現場から半径150メートル以内にある民家15軒に避難を勧告。同市総務課によると、相馬市の3人と北に接する新地町の2人が最大約4時間、近くの集会所に避難した。避難した農業村山繁光さん(70)は同日朝、自宅の庭で農作業をしていたところ「卵の腐ったようなにおい」を感じたといい、「変だなと思っていた。まさか相馬で起こるなんて」と驚いた表情。別の無職女性(63)は「洗濯物を取り込んで洗い直した。孫もいるから本当に怖い」と声を震わせた。

 総務省消防庁によると、硫化水素ガスを発生させる自殺は25日までの約1か月間に、報告があっただけで全国で18件発生している。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20080428-OYT8T00796.htm