世界遺産の石見(いわみ)銀山遺跡(島根県大田市)で26日、約600ある坑道跡の中で最大規模とされる大久保間歩(まぶ)の一般公開が始まった。明治時代の採掘で広がった空間は高さ、幅とも最大で約5メートル。コウモリの冬眠場所ともなる暗闇の中を見学者はライトを手に進んだ。
公開された大久保間歩。ヘルメットと長靴姿の観光客が懐中電灯を片手に内部を見学していた=26日午前、島根県大田市大森町、高橋正徳撮影公開されたのは長さ数キロともいわれる間歩のうち約150メートル。奥に進むと坑道は広まり、江戸時代の手掘りの跡や、明治以降に使われたトロッコ用の朽ちた枕木、縦横無尽に延びるほかの間歩の入り口を見ることができる。間歩の入り口までは送迎バスを降りた後、山道を約30分歩く。
見学は予約が必要。ガイドらが先導するツアーが1日4回あり、1回20人。入坑料とガイド料、バス代で計3800円。見学は金〜日曜と祝日のみ。12月から2月は公開しない。問い合わせは石見観光大久保間歩予約センター(0854・84・0750=土曜午後と日祝日は休み)へ。