愛知県警安城署の元警部補らが主婦から現金を脅し取ったとされる事件で、さらに「当たり屋」をして別の女性から多額の現金をだまし取っていた疑いが強まり、県警は月内にも、すでに恐喝罪で起訴されている元警部補の小島修身(53)=懲戒免職=と交際相手の無職村瀬三恵(38)の両容疑者を詐欺容疑で立件する方針を固めた。
県警は、ほかにも2人が関係するとみられる被害を確認しており、全容解明を目指している。
調べでは、両容疑者は共謀し、06年4月ごろ、村瀬容疑者が知人の女性を誘って名古屋市南区内の飲食店で食事をし、ビールを飲ませた。2人で店を出た後、女性が同店駐車場に止めていた車を発進させようとした際、付近で待っていた小島容疑者が自分から車にぶつかったとされる。
そのうえで、女性に「けがをした。治療費がかかる」「飲酒運転では保険金が出ない」などとうそを言い、村瀬容疑者も「示談した方がいい」と要求に応じるよう説得。同市内のホテルに翌日、示談金名目で現金100万円のほか、スーツ代などとして数十万円を持ってこさせ、だまし取った疑いがもたれている。
小島容疑者は昨年8月、名古屋市内の主婦(40)とトラブルになっていた人物の父親を装って主婦に電話をかけ、「落とし前をつけろ」などと脅したとされる。この際、村瀬容疑者は主婦宅で小島容疑者と携帯電話で通話後、脅迫電話だったように装い、主婦に「お金を出さなかったら子どもを拉致すると言っていた」と話すなど、共謀して現金50万円を脅し取ったとして、ともに恐喝罪ですでに起訴されている。 アサヒ・コムトップへ
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