東京都渋谷区の歯科医師宅で０６年１２月に妹の女子短大生（当時２０）を殺害し、遺体を切断したとして殺人罪などに問われた武藤勇貴被告（２２）の公判が２１日、東京地裁で開かれた。秋葉康弘裁判長は、武藤被告が逮捕当日に犯行の状況を述べた供述調書などについて、「必要性がない」として証拠採用を却下した。証拠調べはこの日で終了し、５月１２日に結審する予定。
公判では、武藤被告の犯行当時の責任能力が争点となっている。弁護側が申請した「遺体を切断した当時は責任能力がなく、殺害時も自分の行動を制御する能力が減退していた」とする鑑定結果に対し、検察側はこの日の公判で、「信用できない」として再鑑定を請求したが、秋葉裁判長はこれも却下した。
被告人質問も行われ、武藤被告は犯行前後の記憶について「階段を上る妹を追いかけた」「首に青っぽい物が巻かれていた。おそらく首を絞めていたのでしょう」などと述べた。しかし、妹との会話の内容などの詳細について問われると、「記憶と言っていいか疑問が残る」などと繰り返した。 アサヒ・コムトップへ
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