ピクニックのお供にぴったりのサンドイッチ。具とソースに一手間かけた、おしゃれなごちそうサンドなら、ボリューム満点、行楽気分も盛り上がりそうだ。
著書に「サンドイッチBOOK」(グラフ社)がある「麹町カフェ」(東京都千代田区)シェフの津田亜季さんにコツを聞いた。「大切なのは味のアクセントです」。ハムやチーズの塩気だけでは単調になる。野菜の甘さ、マスタードの酸味、コショウの辛さなど、異なる味を組み合わせるのがポイントだという。
同じ具でも、塗るソースとパンによって雰囲気が変わる。今回は食パンとバケット(太めのフランスパン)を使ったチキンサンドを習った。鶏胸肉は、塩、コショウ、オリーブ油をまぶし、フライパンで皮からこんがりと両面を焼き、粗熱を取っておく。
チキンとアボカドのロールサンドは、見た目も華やか。
〈食パンは左右の耳を切り落とし、めん棒でごろごろ押して薄くする。片面に粒マスタードを塗り、ラップの上に置く。ちぎって水気を切ったレタス、アボカド薄切り、水にさらし水気を切ったタマネギ薄切り、棒状に切った鶏肉をのせる。サウザンアイランドドレッシングを混ぜてかけ、巻きずしの要領で巻く〉
酸味のきいたドレッシングが重なる味をまとめる。チーズとトマト、キュウリなどたっぷりの野菜の具でもいい。パンに水分がしみないよう、野菜の水気をよく切り、パンのすぐ上にチーズをのせる。
チキンとクリームチーズのバケットサンドは、チーズに混ぜたドライフルーツが味に深みを出す。干しブドウやマンゴー、イチジクでも。
〈バケットに1本切り込みを入れる。真横よりやや斜め上から入れると、食べやすく、具がのぞいて豪華。切り口の下側にマスタードバター、上側に粒マスタードを塗り、刻んだクランベリーを混ぜたクリームチーズを重ねる。ちぎったレタス、クレソン、そぎ切りの鶏肉を挟む〉
マスタードは1種類でも。スモークサーモン、オリーブ油を絡めたゆでエビも合う。
「主役の具にどんな脇役が合うか、色や味のバランスを考え、いろいろな組み合わせに挑戦を」と津田さんは勧める。
【材料】
■チキンとアボカドのロールサンド 食パン1枚/鶏胸肉半枚(125g程度)/レタス1枚/アボカド1/6個/タマネギ少々/粒マスタード少々/サウザンアイランドドレッシング(マヨネーズ大さじ1杯、ケチャップ同1/5杯、マスタード、レモン汁各少々)
■チキンとクリームチーズのバケットサンド バケット20cm/鶏胸肉半枚/レタス1枚/クレソン少々/クリームチーズ30g/ドライクランベリー10粒/マスタードバター(無塩バター大さじ1杯、フレンチマスタード同1/5杯)/粒マスタード少々