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2008年04月18日(金) 03時06分

旧五菱会のヤミ金収益58億円、日本政府とスイスが折半朝日新聞

 指定暴力団山口組系旧五菱会のヤミ金事件で、スイスの銀行に隠匿され、スイス・チューリヒ州政府が没収した犯罪収益約5800万スイスフラン(約58億円)について、日本政府とスイス当局が折半し、ほぼ半額が日本に返還される見通しになった。海外に渡った犯罪収益が、日本の被害者に返還されるのは初めて。

 17日、外務省が自民党に明らかにした。法務省によると、没収金のうち捜査費用などを差し引いた額を折半する見通しで、来週にも閣議で了解を取った上で、正式に合意する見通し。

 日本側が得ることになる約2900万スイスフランについては、今後、法律に基づいて検察官が「給付資金」として保管。被害者からの申し出を受け付け、被害者に支給することになるという。被害を明らかにしていない「潜在被害者」が多いため、分配には難しさもあり、具体的な方法は今後、確定させる。

 この問題を巡っては、政府はスイス側と返還を交渉する一方で、06年にヤミ金融や振り込め詐欺など組織的な犯罪集団による犯罪収益を没収したうえで被害者に分配する「被害回復給付金支給法」を成立させるなど、外国からの返還金を被害者側に配分する法律を整備した。 アサヒ・コムトップへ

http://www.asahi.com/national/update/0418/TKY200804170306.html