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2008年04月15日(火) 23時27分

53年前の「死刑執行」音声5月6日放送へ…文化放送読売新聞

 死刑執行の模様を生々しく伝える音声テープが約50年ぶりに見つかり、テープを入手した文化放送が、ラジオ番組として5月6日に放送することがわかった。

 同局は「裁判員制度を前に、死刑の現状を広く伝えることは意義がある」と話しているが、論議を呼びそうだ。

 同局が15日の定例記者会見で明らかにした。番組名は「死刑執行(仮題)」で、5月6日午前10時から55分間放送する。同局によると、音源テープは、1955年に大阪拘置所が職員への教育や死刑囚への待遇改善などを狙って制作したものといい、「提供元は明らかにできないが、数年前に入手した」(同局編成部)という。テープには、死刑囚に死刑執行を伝える刑務官の声や、読経が流れる中、刑務官と死刑囚とが最期のやりとりをする様子などが収録されているという。

 同局はすでに遺族の了解も取っており、死刑囚の名前は伏せて放送する予定。さらに、番組では死刑執行にかかわった元職員や検察OBらへの取材も加え、死刑執行の現状について掘り下げていくという。

 一方、法務省は、「拘置所が死刑執行を録音していたという事実は確認していない」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080415-OYT1T00824.htm